認知症対応型通所介護「デイサービス然」さんでのコミュニケーション研修は、楽しく学べる・繰り返し学べるをモットーに月1度実施しています。
傾聴の基本姿勢
この日は傾聴の基本について考えました。
聞くを辞書でひくと
①音や声を耳に感じる「物音を-」②注意して人のことばを聞きとる「先生の注意を―」③たずねる。問う「道を―」④相手の言うことを聞き入れる「友人の忠告を―」⑤味・香りのよしあしを調べる「香を―」⑤は「利く」とも書く。
さらに、
聞くと聴くの違いを考える項目では
「聞く」は、しぜんに耳に聞こえてくる音声を耳に感じる意。「物音を聞いた」「叫び声を聞いた」「うわさを聞く」などと使われる。
「聴く」は、意志をもって念入りに聞く意。「音楽を聴く」「市民の声を聴く」などと使われる。
とあります。旺文社 国語辞典【特装版】
聞くと聴くの違いについて「内容」や「相手」についてひとつひとつ考えていくと、たいていの人はハッとします。
朝礼で報告された内容でも「自分に関係のない」話しは聴いていない…
自分に余裕があるときは利用者様の話は聴けるけれども、業務に追われていると聞いているけど聴いていない…
ふだんからコミュニケーションをしっかりとっているつもりでもそのときどきによって、相手によって「きく」姿勢を自然と変えてしまっていることに気付きます。
「〇〇さんの好きな食べ物を3つ教えてください」
実際に「相手の話を聞く」という姿勢について、ワークで体感してみました。
相手の好きな食べ物をきくだけでは30秒ほどで終わってしまいますが、
どうしてそれが好きなのか、どうやって食べるのがおすすめか、どこの店によく行くか、など相手の嗜好に興味を以って話を聞こうと思えばいくらでも続きます。
このとき大切なのが、3つ目のきく「訊く」。
質問は待っていても湧いてきません。
目の前の相手や話題に興味を持っていないと質問は出てこないはずです。
この人は何を考えているのかな、どんなことを伝えたいのかな、その気持ちを持つことで聞きたいことが生まれます。聞きたいことがあるから聴く、それが傾聴の第一歩です。
時間に追われるなかで部下の話をゆっくり聞けないこともあるでしょう。
業務があるので膝を突き合わせて利用者様おひとりおひとりの声を聴けないこともあるかもしれません。
でも重要なのは、話を聞ていた時間、ではありません。
相手に興味を持ってしっかりと聴いていることを示せたか、ということです
興味があるのでもっと話してください!そんな気持ちを表情と相づちで伝えながら聴けばたとえ短い時間でも相手の心には残るものです。
聞き手が興味を持ってくれたら話し手はどんなにラクでしょう!
気持ちよく話せるでしょう!
頷いてくれる
笑顔でこちらを見てくれる
話し手はいつもそんな人を探しています。
話している人が「求めている聞き手」になるために、まずは相手に興味を持つことからはじめてくださいね!
凛とした背中の向こうはきっと笑顔!
聴いている人の表情を見たらそれが自然と伝わってくるものです✨
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